INTERVIEW

自分でデザインした衣装を
自分で作りたい

ファッションデザイン科衣装・コスチューム専攻3年
柴田 麻依さん
岡山県立興陽高等学校

ファッションを仕事にしたい!

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オープンキャンパスでの体験が
入学の決め手

私がファッションを仕事にすると決意したのは中学生のとき。

アメリカの下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA'S SECRET)」のファッションショーを、姉と一緒にYou Tubeで見ていて衝撃を受けました。

いわゆる「下着」とは違う個性的なデザイン。今でもそのときの衝撃をときどき思い出すほどです。この出来事がきっかけになり、ファッションへの興味が一気に湧いて、オシャレにも気を遣うようになりました。

一度決めたらすぐにでも始めたい性格なので、高校は被服デザイン科に進学しました。高校では縫製の基礎を学んだものの、自分の作りたいものを形にする技術にはまだまだ届きませんでした。
学べば学ぶほど「自分で考えたデザインを自分の手で作ってみたい!」という思いがどんどん強くなり、高校卒業後は中国デザイン専門学校でさらに技術を学ぶことを選びました。

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中国デザイン専門学校では毎月オープンキャンパスが開催されています。
進学する学校を決めるまでは皆勤賞までとはいいませんが、そのぐらい熱心に通いました。先生から授業のことを聞いたり、ちょっとしたアイテムを一緒に作れたり、楽しみながら学校の雰囲気を知ることができました。

「この学校は一つの分野にとどまらず幅広い分野を学べるから、企業に入ったときに即戦力になれるよ」

ファッションデザイン科の宮本先生からのこのひとことが入学の決め手となりました。

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一番好きなのはデザイン画の授業

中国デザイン専門学校では1年生から、立体を捉える力を身につけるデッサンをはじめ、色彩、素材、パタ-ンなど服を作る上で必要となる基礎を習得します。

中でも一番好きなのはデザイン画の授業。

たとえば、職業のユニフォームをデザインする課題では「地下アイドル」という職業を想定し、好きな先輩をキャラクターに見立ててイメージを膨らませていきました。

「この先輩はこういうイメージだから、こういう衣装にしよう」そう考えながらデザイン画を描いているときが一番楽しいです!バランスが崩れてしまったり、気に入らない部分が出てきたりと思い通りに描けないこともありますが、そんなときは体よりも顔のパーツを先に描いてモチベーションを上げるなど、自分なりにうまくいくコツを見つけながら取り組みました。

1年生のときは、まだ力量不足で、本当に自分が作りたい形を実現できなかったこともあって「自分のイメージするデザインを作るには、まだ力が足りない」と実感。

その悔しさが、次のステップに向けた「やる気」へと変わっていきました。

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【写真:1年生のときの「バブリーな近未来感」をテーマにした作品発表。黒で統一したチームとカラーで統一したチームに分け、陰と陽の違いを表現】

 

思い描いたデザインを形にする楽しさ!

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パターンと素材選びの技術を学ぶ

「自分で想像したデザインを、自分で作る」

そのために必要なのが「パターン作成技術」と「素材選び」です。
パターンとは服を作るための型紙のことで、原型(服作りのための基本の型)から展開して作成します。

自由にアイデアを膨らませて描いたデザイン画からパターンに落とし込み「実際に着られる」ようにするのは簡単ではありません。最初は原型も見たことがなく、どこから手をつければよいか全く分からない状態。パターンゼミの授業で一つずつ教わりながら製図を学びました。

「素材選び」も重要です。薄い生地と厚い生地では服のシルエットが変わってきます。「この生地で作りたい!」と意気込んで選んだ生地がイメージと違ってしまうことも。先生に相談しながら、ときには大阪の生地屋まで足を運んで、デザイン画により近づけられるような素材を探しています。

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2年生の前期の授業では、白シャツのリメイク作品を制作しました。全員に同じ白いシャツが配られ、そこから各自リメイクに取り組みました。

「みんなと違うものを作りたい!」と大好きなフリルで大胆に装飾を施して、独自性を表現。5層仕立てのフリルは素材のレースをそれぞれ変えて、重ねる順番もこだわりました。また、襟には綿を入れてふんわりとさせて、フリルとイメージを合わせています。
一見、華やかで柔らかい印象を醸し出していますが、デザイン画でイメージしていたのは背が高く、強い女性。そのギャップもこだわりの一つです。

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衣装デザインへの道へ

2年生の後期の半年間をかけて、ファッションショーの作品を制作しました。

衣装・コスチューム専攻の3人で「クリーピー(creepy)」という名のグループを結成。クリーピーは「ポップなホラー」を意味しています。

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【写真:制作中の作品】

作品の大きなテーマは、かつて日本にもあった「見世物小屋」。その登場人物となる「赤ちゃん」「馬」「ピエロ」の3体を担当しました。

「赤ちゃん」は丸いシルエットがポイントで、ボーンという硬い棒を入れて形作っています。生地は最後まで悩みましたが、ラメ感のある衣装用の特殊な生地を選んで立体感を出しました。

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2年生が終わり、2022年で総まとめの3年生を迎えます。

2年生のときにパターンメーキング技術検定の2級を取得しました。3年生ではさらに上の1級を目指して勉強したいと考えています。パターンの資格取得は就職活動でもアピールポイントになるため、私にとっては大事な資格です。また、全国で開催されるデザイン画コンテストやファッションコンテストでの入賞も目標にしています。

そのために普段から「よいものを見て目を養うこと」を意識しています。

今、注目しているのは、イリス ヴァン ヘルペン(IRIS VAN HERPEN)というブランドやドラァグクイーンの衣装を手掛けているデザイナーのディエゴ モントーヤ(Diego Montoya)。

他とは違う独創的なデザインや、歩いたときに生きているように揺れる動きのあるデザインに惹かれます。ちょっとした空き時間にも、最新のアイデアを得られるようにインスタグラムやピンタレストのチェックをするように心がけています。。

将来の夢は舞台衣装に携わること。まずは企業に就職して実践で技術を積み、自分の思い描いた衣装をデザインできるようになりたいというのが今の目標です!

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ファッションデザイン科FASHION DESIGN
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