2010年08月30日
中国デザイン専門学校は前期のテスト期間がやってきます。建築系の学生達は建築士やインテリアコーディネーターの資格取得を目指す授業もあるので、筆記試験もありますが基本的には作品の提出や授業内の課題提出が試験に合格する条件となります。そして夏休み明けのこの時期、学生達は作品の仕上に最後の追い込みを始めています。今回はその中でも住宅計画研究という授業を取り上げます。3年生が履修するこの授業は木造住宅の基本設計を図面にしていきます。デザイン的な概念を取り上げてそれを表現する事を主として学ぶのが本校建築デザイン科の特徴的な所ですが、どのような概念も最終的には「形」として答えを出していかなくてはいけません。概念的なデザインもあれば機能的なデザインもあり、建築やインテリアの場合、法規的なデザインもあります。しかし、さまざま条件とも制限とも言える事柄の間で全ての事を解決する作業は大変に難しい事です。住宅を設計するという事は概念的な形の美しさを考え、それが私たちの暮らしの中でどう機能するかを考えるようになります。そして、全てのイメージが図面になった時、始めてリアリティのある感覚や表現として考える事ができます。この作業が設計の楽しい所で、学生達はボンヤリと思い浮かべるアイディアが現実的な寸法を持った図面になっていく過程でワクワク感を感じ、設計を好きになります。同時に普段は考えなかった10ミリ20ミリという寸法まで考える時は大変そうです。住宅のディテールを考える時、図面は記号ではなくなります。今日も記号的なアイディアを形にする作業で学生は苦労していました。こんな時は先生は沢山のスケッチで学生に伝えます。
学生一人一人のアイディアを汲み取り形にする手伝いをする。時間はかかるけれど、手を抜かないから出来る事がチュウデにあります。
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