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2010年07月26日
さて、さて 日本の四季の中で、なんとなく 人は冬に年を取り
夏に若返る と感じることがあります。根拠はないっす。僕の感覚です。
冬には 植物、動物、魚 全て 自分の中の物を封じ込めて
閉じてしまう気がします。太陽光線も弱くなり動物は冬眠し、
魚も一部を除いて活発な活動はしません。樹木も葉を落として寒々しくなります。
人間も冬はコートや上着を羽織り、服を着込んで、がっちり自分を封じ込めます。
夏は反対に、全てが解放され、動物の体臭もきつくなり、植物は花開き葉は青さを増し
上へ上へと伸び 魚は川の中で活発に泳ぎ回ります。
市中は 物のにほいや 夏の月
この俳句は松尾芭蕉の弟子 凡兆 の俳句です。太宰治が作品の中で傑作だと
絶賛してる句です。
短い文章で、夏の街中に匂いが溢れるのを表現しています。
僕は、夏に自転車なんかに乗って走りながら街中の匂いを感じると、小学生の時の
記憶が 頭をざっと よぎることがあります。
なぜか小学生なんですよね。多分感性が一番初々しかった頃にシンクロするみたい。
NHKでやっているソングライターズという番組内で フォークシンガーの さだ まさし
さんが「焼けたアスファルトに降る雨の匂いと 草原に降る雨の匂い の違い それを
唄の中で想像させる」というような内容を言っていました。
匂いって、人の記憶を すご〜く 刺激するみたいです。
なので、夏にいろいろな物の匂いが爆発する時
嗅覚から 気持ちや思いが 小学生の頃へ飛んで行き 僕は少し夏に
若返ります。
どうなるかというと、入道雲に 目が釘付けになり 川に魚がいると なんだか
わくわくし、クソ暑いのに外をうろうろしたくなります。
意味もなくジャンプしたくなり、意味もなく自転車のスピードが早くなります。
そんな中外をうろうろしていると こんな空に出会います。
写真じゃ、30%くらいしか 伝えられないんだけど でも すっごかった。
で、この日の空は この日この瞬間しか、ないんですよね。
この日、この瞬間 外にいてふと見上げた 空がこんなだって もう二度と
この空とは出会えません。まさに一期一会。
もしかして、暑い中外をうろうろしていると BANAAANA!!に出会うかも
しれません。
こんな、なんでもない瞬間を切り取って 絵にしていくってのもイラストレーターの
モチベーションなんじゃないかと思います。
効率が悪く、生産性はなく、子供っぽいこと でもこんなんを大事にしていこうと
密かに思っています。
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