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2010年09月17日
これは今「ゲゲゲの女房」で話題の水木しげる先生のサインです。
僕の古い友人にSさんという人がいてこの人も美術、マンガ好き。
中でも水木先生の作品やつげ義春先生の作品などが大好き。
Sさんは当時東京に住んでいたのですが、何を思ったか、水木先生の
ご自宅か仕事場か...どちらかちょっと忘れましたが 突然出かけて行ったそうです。
ピンポーンとインターフォンを押し、
「まあどうせ、アシスタントの方か関係者の方が出て来て軽くあしらわれるんだろう」
と思いながら待っているとなんとなんとなんと!
水木先生ご本人が出て来るじゃないですか。
※でも、この記事を読んでまねしないでくださいね。マンガ家さんに関わらず
有名人 著名人の方々は忙しく プライバシーもあります。
Sさんも「後で考えると非常識だった」と言っていました。
Sさん、かなりたじろいだそうですが、なんとか気を取り直し「サ、ッサインを...」と
持って来たノートを取り出すと これもなんと、なんと!快くノートを
手に取られ、その場でささっとサインと、そして鬼太郎と描いてくれたそうです。
その時、な〜んとSさんは、欲張って 恐れ多くも「ねっ、ねずみ男も!!!!...」と
とっさに、さらなる要求を切り出しました。
すると、(Sさん曰く)水木先生ちょっと面倒くさそうなそぶり。
もしかして仕事か用事の手を止めて出て来られたのかもしない...気を悪くされた
かな〜... と心配していると...
水木先生、気を取り直され、これも快く応じていいただき描いてくださったそうです。
緊張のあまり血走った目で「ねっねずみ男も!!!!!!」とせまる見ず知らずの男に
「ちょっと怖いな」と思われたのかもしれません。
鬼太郎の横のねずみ男はそんなわけでここに出現しました。
皆さんご存知かもしれませんが水木先生は戦争で片腕を無くされています。
友人は片手だけで魔法のようにさらさらって鬼太郎とねずみ男を描く神の手
を 呆然と見ていたそうです。
その後Sさんは、「ご本人に会ったから、なんだかもう満足した。なので、水木ファンの
宮脇君にあげる。」とこのサインを僕にくれました。
そんなわけで、水木先生のサインがなぜか岡山の僕の自宅にあります。
そして15年くらい経過した今NHKで「ゲゲゲの女房」が放送されていて、
水木先生がまた脚光を浴びています。
そして、水木先生に、かかんにサインをねだったSさんはというと、その後
国際結婚をしスウェーデンに移住しました。
今は音信不通ですが数年前子どもができたと聞きました。
今このサインの書かれたノートを見ると、なんだか時間の経過とその不思議さを感じます。
このサインは僕がこの学校に勤める前にはすでに僕の手元にありました。
でもなぜか一回もアニメ•マンガコースの学生達に見せた事はありません。
いやいや、出し惜しみじゃないんですけど なんとなく なんとなく
学校にもってきたことがありません。
今回初めてこのブログにこのことを書こうと思い、写真撮影のため
学校の持って来ました。
普段は本棚の奥にそっとしまっています。
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