イラストレーターの仕事というと、本や雑誌の挿絵 ポスターやチラシの絵
ゲームなどのキャラクターデザイン などを真っ先に思い浮かべる
かもしれませんが、意外と身近で忘れがちなのがマニュアルのイラストです。
機械や家電の説明書 料理の作り方、日曜大工のやり方などなど
身の回りに溢れる所謂「マニュアル」というものには必ずといっていいほど
絵が入っています。
絵のない説明書を思い浮かべてください。とても分かりにくいですよね。
子供向けの雑誌についている付録のペーパークラフトの作り方
がもし文字だけで説明されていたら...
お年寄りが購入した家電の使い方冊子が文字だけだったら...
と想像してみると マニュアルの中の絵の役割の大きさを分かってもらえると思います。
「絵で説明する」をテーマにイラストマニュアル作成の課題に挑戦しました。
でも、決まりきったマニュアル制作だと面白みがありません。
まず、学生一人一人が面白そうなテーマを考えます。例えば「正しい外国人との接し方」
「正しい`正しさ`の見つけ方」「正しい帽子のかぶり方」「正しい横断歩道の渡り方」
「正しい卵の割り方」などなど。
それをくじ引きでシャッフルし、自分に当たったテーマのマニュアルづくりに挑戦しました。
そうして出来上がったのがこれらの作品です。
これは「正しい外国人との接し方」
•広い世界には様々な人種が共存しています。
•なので差別はいけません。自分達の習慣や風習を押しつけてもいけません
•なぜなら、自分も外国に行けば今度は自分が外国人になる番です
といった内容です
これは「正しい`正しさ`の見つけ方」
•人が正しいと言うものをすぐに正しいと信じ込んではいけません
•テレビのヒーロードラマでも 敵対する悪の組織から見ると自分達が正しいわけで
•人によって正しさの観念は違ってくるので...... とりあえず今は寝るのが正しいようです
と言って寝床に入って終わり 難しいテーマへの挑戦でした。
これは、「正しいマフラーの巻き方」
カタログ風の配置に規則性があり見やすい作品ですね。
女の子らしい発想で リボンのように巻いたり 自分がプレゼントになったように巻いたり
ターバンのように巻いたりするパターンが描いてあります。
他にも面白い作品が沢山できあがりました。
皆「絵で伝えるって難しいな〜」と言っていました。