時々「イラストの授業ってどんなことをするんですか?」
という質問を受けます。
基本的に学生達は好きな「絵」を「仕事」にしていくことを学びます。
画材の使い方、デッサン、人物や建物の描き方といった基本的なことから
雰囲気の出し方、構図の考え方などなど多岐に渡った内容があります。
その中であるテーマや条件の元、自分の発想を活かして絵を描くことで
社会の中で仕事の依頼を受け絵を描く時のシュミレーションをする授業も
あります。
これはその中の一つの例です。
題して「イラストマニュアルづくり」
イラスト、絵は雑誌、広告など様々な媒体の中で
説明的な役割を担うことが多々あります。
日頃皆さんが目にする広告や雑誌、チラシ、WEBサイトなどの中で
◯◯のやり方、◯◯マニュアル、◯◯の方法という内容があり、
その中で必ずと言っていい程、挿絵が描かれていると思います。
取り扱い説明書やマニュアルが文章だけで構成されていることを
想像してみてください。
すごくわかりにくいですよね。
イラストレーターへの依頼では、このような何かのやり方や使い方を説明する
文章に挿絵を描くというものがお多くあります。
皆さんも意識してみれば、色々な場所で目にすると思います。
そこで、今回はイラストレーションコース、キャラクターデザインコース
2年生の授業でイラストマニュアル
制作を課題にしました。
あまり堅苦しくなく、皆で楽しんで作れるように、お題や、やり方については
ユニークな解釈でも可としています。
この課題は実は、絵本作家、イラストレーターの五味太郎さんの絵本
「正しい暮らし方読本」を少し参考にしています。
まずこの課題では、学生皆で何のマニュアルを作りたいか考えます。
そして、くじ引き方式でそのお題をシャッフルします。
なので、自分が何のやり方の絵を描くのかは運次第となります。
自分の得意分野があたるとは限りません。
時には自分が全く知らない事柄について描かなくてはいけないこともあります。
それには、リサーチが必要となります。描く事柄について調べるというのもイラストレーター
にとっては大事な仕事です。
リサーチの練習にもなります。
自分のお題が決まったら、その事柄について調べ、なにについて描くかが決まったら
5〜10ステップで表現します。
そんな課題設定で出来上がった作品がこちらです。
「正しいスマホの使い方」
「正しい彼氏、彼女の作り方」
「正しいぐれ方」
「正しいドミノ倒しのやり方」
「ウチュージンにさらわれたときマニュアル」
「正しいプロレス試合のやり方」
「正しい悪夢の見方」
「女子力全開 正しいオムライスの作り方!」